バ科学者のノート 2冊目

小説をただひたすらに書いていく

2021-09-12から1日間の記事一覧

8 初めての曲

「……」羽鳥は殆ど呼吸ができていなかった。作曲家である安藤からの突然の申し出。あの有名P「&」の曲を、虎屋が歌詞を書いて歌ってほしいという、不意を突かれた申し出。(虎屋を巻き込んだのは偶然だろうか)混乱のまま承諾して二週間。彼女のチャットに安…

7 音楽家としての両片思い

数分後。羽鳥と安藤はすっかり音楽の話で持ち切っていた。連れてきた張本人の虎屋は話題に入らず、ただ微笑んで二人を見ている。「私、本当に素人で、音楽のことも分からなくって」「でも、好きなんだよね、歌うことが」「そうなんです。……はずかしいです」…