バ科学者のノート 2冊目

小説をただひたすらに書いていく

【LWS創作】進みすぎた刻・1

まただ
またあの人は、空を見ている
この組織にあの人が入ってから、あの人はずっと空ばかり見ている

見るからに俺たちより年季が入ってそうなその人は、それでも俺たちより年下だという
その人のことは、俺は何も知らない、昔、大きな反抗型「勢力に入っていたこと位しか

「皆ー!隣のお姉さんからケーキもらったの!みんなで食べよー!」
扉を開いて仲間が入ってきた。俺もその人も視線をそちらに向ける
「ああ、今行く」
俺はそう言って立ち上がる
そして、視線をまた窓に向けようとするその人の手を引いた

「あの、いつまでも外眺めてても、面白くないですよ? 一緒にケーキ、食べません?」
その人はじっとこちらを見て、渋々立ち上がった
そして一言
「俺に敬語なんていい。お前らより年下の、新人なんだからな」

その人の名は大黒屋
「はやめる」副作用の持ち主だ