バ科学者のノート 2冊目

小説をただひたすらに書いていく

7 闇討ちと機械

「……ガチでいやがった」
草むらに忍び込んだ九十九は外を見ながら言う
そこには黒い流動体の生き物が一体
何故か地面を掘り起こしている

「スイちゃん、外さないでよ」
「任せろ」
九十九は信楽が見守る中、腰のポーチからダーツの矢を引き抜いた
照準を合わせ、呼吸を整える
そして

ヒュッ
まっすぐ飛んで行った矢は黒い生物に刺さる
生物はそそり立つように体を動かしたが、やがて焦げ臭いにおいと共にそこにへたりこんだ

「どれどれ……」
信楽が片手を動かす
黒い生物の下から先ほど放った矢と機械のようなものが現れ、こちらに引き寄せられた
それをうまくキャッチすると、信楽は九十九と共にその場を離れる

「見たことある、こんな機械?」
「私はねぇな。大ちゃんに見せればわかるんじゃない?」
「それもそうだね」
二人はゆっくりとその場を後にした