バ科学者のノート 2冊目

小説をただひたすらに書いていく

2016-11-11から1日間の記事一覧

24 真相

「出かけてきます」 そう言って清光は席から立ちあがった 「何だ、珍しいな、お前から外に出ようとするのは」 「久しぶりの外よね。気を付けてね」 道男と紫苑に軽く手を振り、清光は入り口の扉を開けた 道で朝希を連れた似長たちとすれ違ったが、特に彼は反…

飾る言葉

「よう」 聞き覚えのあるその声をきき、梨沢は振り向いた やや背の低いその人、大黒屋は微笑んで片腕をあげた 「久し振りだな、梨沢」 近場のカフェで紅茶を一口すすり、梨沢はぼんやりと大黒屋をみつめた 「あんた、まだ無事だったんだな」 「こっちの台詞…