バ科学者のノート 2冊目

小説をただひたすらに書いていく

2018-03-30から1日間の記事一覧

30 瞬間移動の謎(『猿回し』上)

先に蹴りだしたのはアイラの方だった 迷うことなく『猿回し』に、左腕を伸ばして襲い掛かる が、その首を捕らえようとした瞬間 「!?」 『猿回し』の姿が「消えた」 「どこ狙ってるんだ、『折り鶴』」 そんな声が聞こえ、振り向くと、『猿回し』が海中時計…

幸せになりたい

一行は困惑していた 身体にまとわりついている霧は恐らく彼の毒だ 近づこうにも近づけない 「……あっ」 鬼才が此方に気がついた そのまま踵を返して逃げそうになる 「鬼才!」 梨沢が叫んだ。鬼才の足が止まる 「何があったんだ。説明してくれ」 あくまで冷静…