バ科学者のノート 2冊目

小説をただひたすらに書いていく

2018-12-12から1日間の記事一覧

2 ドッペルゲンガー

猫探しの依頼を終えて帰る真の足取りは重いものだった 渡来の書物に出てくる「探偵」とかけ離れた生活を送る真は疲れていたのである 人通りの少ない路地を進む 自宅兼事務所はもう間もなくだった そこに、不意に声 「やぁ、望月真」 真は驚いて振り返る そこ…

20 言えないこと

「なぁ、暁」 日が暮れた街を遠賀川と水城は歩く 「もしその、「仮面」を持つ者を見つけたとして、俺は何をすればいいんだ?」 「経験則だが、気絶させれば「仮面」は消える。でも、完全じゃない。お前の中にも「仮面」は残ってるんだろ?」 「ああ。うまく…