バ科学者のノート 2冊目

小説をただひたすらに書いていく

ドロップス

少しずつ回復中です。
今日は幾分気分がよくなってきたのであげてみます。
 
 
偽り続ける男の子の話。
憂鬱極まりない学校生活の中で思いつきました。
最初は言葉遊びを重視してたはずだったんだが…おかしいなぁ;
 


 
また嫌に騒がしい教室で
僕はヒトリ黒板を見ていた
白いラインが描く言葉は
心にもない綺麗事ばかり
鞄に忍ばせていた缶を
転がしてケイカイな音を立てた
僕の口に放り込んだモノは
甘い甘いイチゴのドロップス
 
 
目覚ましを叩きとめた 今日も辛い朝が来た
起きるのがって訳じゃない 僕は普通なんかじゃない
外に連れる声がした 黙って制服をとった
待っていた誰かさんに 僕は笑うしか余地なし
 
朝からの他人の注意に
彼じゃなくて僕が怯えている
どうしてそんなに決まり規則を
破ることに全く抵抗がない?
「ジブンラシサ」なんて口で説いて
「タニンラシサ」はただ否定するだけ
何時になったら気付いて叫ぶんだい?
僕のこの笑顔は『タダノカメンサ。』
 
頭脳明晰と持て囃して
才能人だと羨ましがり
そうだと誰が決めた?
僕はそう、ただのガラク
規則を守るのがマジメなら
規則を破るのがコセイなら
こんな理不尽何処にあるのかな?
今日のドロップスはミカンか
 
 
ないがしろにされる教室 僕の心はもう憂鬱
都合のいい時に限って 僕を思い出し指指して
いよいよ倒れたところで 上辺だけ心配そうにして
それはおかしいだろ先生 休ませずに更にきつくなんて
 
ぼろぼろと大泣きできる訳がない
大声あげて怒っても届かない
何故なら僕は「オリコウサン」だから
迷惑なんて全く掛けられない
「ジブンラシサ」主張するため
「タニンラシサ」背ける奴ら
何時になったら気付いて泣くんだい?
僕の本心はもう『コロサレタンダ。』
 
 
何でもできると過信して
それ故変人阻害して
そうだと僕は言った?
君もそう、ただのソノヘン
周りの望む自分を作り
望まれていない自分を殺し
よくそうやって笑っていられるな?
今日のドロップスはリンゴか
 
 
運試しのつもりで
またひとつなくなる
本当の僕を探して
また軽い缶をふる
覗き込めば最後の一粒
これが「僕」なのか?
 
 
頭脳明晰と持て囃して
才能人だと羨ましがり
そうだと誰が決めた?
僕はそう、ただのガラク
規則を守るのがマジメなら
規則を破るのがコセイなら
こんな理不尽何処にあるのかな?
今日のドロップスはボクだな
 
 
また嫌に騒がしい教室で
僕はヒトリ黒板を見ていた
白いラインが描く言葉は
心にもない綺麗事ばかり
鞄に忍ばせていた缶を
転がしてケイカイな音を立てた
僕の口に放り込んだモノは
辛い辛いハッカのドロップス
 


 
おまけ↓
 
ヒトリ→一人、独り
ライン→線、境界線
イカイ→軽快、警戒
イチゴ→苺、一期
ミカン→蜜柑、未完
リンゴ→林檎、隣郷
ハッカ→薄荷、白禍
 
ドロップス→飴、涙