バ科学者のノート 2冊目

小説をただひたすらに書いていく

7 前世の双子

「私の「仲間」だった弥生さんには、「如月真宵」さんという双子の妹がいました」
草香の言葉にマヨイを除く全員が戸惑いながらも納得していた
「ここにきてまた「草香の仲間」かよ」
「まぁ、これまでもあったことですからね」
「なんか、今更って感じだよなァ」

「え? 私、双子だったの?」
唯一状況を呑み込めないマヨイが困惑する
「いや、そうじゃなくて……、あー、なんて説明すればいいのかしら」
フブキが額に手を当て唸る

「細かいことは後だ、後。草香、その「昔の仲間」の中にマヨイってのがいたとは聞いてないんだが」
「はい。彼女は厳密には「仲間」ではありません。しかし……」
草香はマヨイを見る。困惑したように
「現れた以上、無関係では済まされないってことだよね、うん、きっと」
代弁するようにヤヨイが言った

「ちょっとまって、私には何がなんだか」
「おい、フブキ。一旦マヨイを抜いて話がしたい。空室に彼女を案内してやれ」
「ええっ、私のことなのに!?」
驚くマヨイの背をフブキは押した
「後で説明してあげるからちょっとまってねー」
「そんなぁ……」
マヨイはそういいながらフブキに連れられて部屋を出た



フブキが戻り、部屋には「いつものメンバー」が揃っていた
「さて、草香。可能な限りでいい。お前の「昔の仲間」と血縁のあった「如月真宵」について、わかる限り説明してくれ」
「わかりました。彼女は――」
草香は口を開いた