バ科学者のノート 2冊目

小説をただひたすらに書いていく

梨沢の研究

「研究の方はどうじゃ」
藤塚先輩が声をかける
俺は振り返って笑顔で言った
「捗ってる」

「おまんはすぐ無理するきに、わしとしては心配ぜよ。そうまでして研究がたのしいんか?」
「一生の大半を研究に捧げていい位だ。物理学は楽しい。胸をはって言える」
首をかしげる藤塚先輩を背に、俺は再びパソコンに向き直る

「まぁ、おまんが楽しければいいんじゃが……」
口ごもる先輩
「何かあったのか?」
「おまんのことを良く思ってない奴は沢山おるきに、注意しておいた方がええかと」
「そんな無い物ねだり、相手にする必要はないね」

藤塚先輩は唸りながらもその場から離れた
何かいいたげだったが、それを知る由はなかった
……まぁ、数ヶ月後に、嫌でも思い知ることになるのだが