バ科学者のノート 2冊目

小説をただひたすらに書いていく

16 決断

「おはよう、暁!」
翌日、水城はいつもと変わらない態度で遠賀川に近づいてきた
「……下の名前で呼ぶんだ」
「嫌か? 俺は親しい感じがして好きだけどな」

「おはよう、水城さん、遠賀川さん」
「おはよう、椎奈!」
その笑顔はいつもと変わらないので、遠賀川は少し安心した
同時に一つ、思うところがあった

「水城、放課後、少し時間とれるか?」
「少しならいいぜ。どうかしたか」
「いや。お前にも知ってもらいたい話があるんだ」
「分かった。付き合うよ」
「おら、席につけー! ホームルーム始めるぞー」
担任の声にばらばらとクラスメイトが散る
遠賀川はヘッドホンをかるく触った



放課後、遠賀川は水城をつれて保健室に来ていた
「保健室? なんだお前、具合でも悪いのか?」
「お前にもかかわる重要な話だ」
遠賀川はそれだけ言うと、扉を開け、中にいた黒波に声をかけた

「「仮面」の件、俺たちにも協力させてください、先生」