2018-10-05 13 覚醒 クラスメヱト #小説 遠賀川は目の前の金色の狼に驚いていた 手を模した謎のオブジェがくるくると狼の首を周る 狼の顔には半分だけの仮面が付けられていた 一目見て超自然的な現象だというのに、遠賀川は少し驚いた程度で、そのまま狼の前に立っていた 『どうすればいいか分かんねぇよ』 彼女は確かにそう言った それは、「不協和音」に苦しむ自分を見ているようだった 「水城……」 ドクン 自分の中に何かが渦巻いているのを感じた 彼は狼と真向に向き合い、呟いた 「……「「隔絶」無知の仮面」」 汝は 我 我は 汝 彼の周りに、白い巻物のような紙が現れた