バ科学者のノート 2冊目

小説をただひたすらに書いていく

二人の男

季節は立春春の嵐はこのセカイにもやってくる
長い髪を靡かせながら、眼鏡の男は隣の派手な髪色の男に訊いた
「今日の獲物、覚えてるな?」
「レベル6の熊型ルイウ、でしたよね。最近この近辺を荒らし回っている、とか」

「さて、そろそろ準備するか」
眼鏡の男は服に手をかけた
「寒くないのですか」
「馬鹿野郎。これを脱がねぇと俺の属性発揮できねぇんだよ」
「厄介な属性を手に入れてしまいましたね。「美属性」、とは」

「……目標、発見。ルイウリーダー、かざしても大丈夫ですか」
「任せる。どうせタッグだろ」
「よくご存じで」
派手な髪色の男はブラウザをやや遠くにいるルイウにかざした
『ルイウレベル【6】、熊型ルイウ、討伐を開始します』
二人は目配せすると、音高く互いの手を叩いた

眼鏡の男の名は『ハシモト』
派手な髪色の男の名は『ルソー』
道中で意気投合した彼等は、チームに入らず賞金稼ぎを営んでいた