その他小説
『ユーラシア大陸の草原で遊牧や交易をおこなった民族を何という?』 「騎馬民族!」 重い一撃を叩き込まれたQモンスターが、唸る間もなく消え去った ふう、と息を漏らし、西園寺ナツミは汗をぬぐう 「今日もなかなか調子がいいじゃないか」 「お疲れさん、…
『問題(心理学):幼児期(2歳ごろ)に獲得される「心の理論」が成立しているかどうかを検証する課題を何というか』 「サリー・アン課題」 チャイムの音。はじけ飛ぶモンスター 『Qモンスター(心理、倫理学)、クリアしました』というアナウンスを聞き、…
その探偵社には、天才がいる いかなる問題でも、いかなる事件でも、たちどころに解決してしまう天才がいる 彼の手にかかれば、「解けない」謎はない そんな噂が出回って、もうどれだけ経つだろう しかし、噂は知らない 彼は探偵社でも「異端」な存在であるこ…
くしゃり 雑草を踏みしめ、俺は空を仰いだ 透き通った青にはずっと先がありそうで、ここがゲームの世界であることを忘れてしまいそうだ 拠点としている研究所から出るのは久しぶりだ。舞台以外籠りきりだった生活を続けていたせいで、少し動いただけで体が疲…
まただ またあの人は、空を見ている この組織にあの人が入ってから、あの人はずっと空ばかり見ている 見るからに俺たちより年季が入ってそうなその人は、それでも俺たちより年下だという その人のことは、俺は何も知らない、昔、大きな反抗型「勢力に入って…
翌日から、俺の活動はより精力的になった 以前から好きだったボランティアに積極的に参加するようになり、公演日の迫る演劇の練習にも熱が入りだしていた。何気なく渡す絆創膏の一つにも、早く怪我が治りますようにと願って渡した。そこまではよかった。本当…
「あー、いいね、そこ! すっごいゾクゾクくるわー」 怪人赤マントが俺の「友達」になって数日。こいつは人が殆どいない夕刻の舞台に必ず現れた。なんでも、都市伝説に準拠して夕刻にしか姿を見せることができないという。それなら都市伝説らしく人を襲いに…
ツイッターで山さんの「いいねした人をキャラ化する」の設定に便乗しました 前後はありませんし番外の番外位にとっていただければ幸いです 「『ああ、なんて人間は脆いんだろう!』……なんか違うな」 大学に入って早2年。初めての一人暮らし、自分で組むスケ…
中央に行く先輩を見送って一週間が経った いつもの研究所から見る空は真っ白で、空虚な心を表しているようだった 昼の時間になり屋上に上ると、冷たい風が頬を撫でた 今日ここに来たのには、一つの理由があった こんこんと、頭を軽く叩く 「おい、起きてるか…
寄ってらっしゃい見てらっしゃい 本日の目玉は久しぶりの舞台 「地獄屋」の新章が開幕するよ 転職した科学者の一人芝居 寄ってらっしゃい見てらっしゃい 「いやぁ、お疲れさまでした」 舞台が終わって控室に戻ると、オーナーが話かけてきた。 「仕事をするの…
黒川一香(PN 大黒屋) 属性 闇属性 武器 メス スキル(レベル)闇魔法(3)科学(2)音楽(2) ジョブ サイエンティスト 芸術大学に通う通院中の大学生 大学と病院で手一杯になっており、部活や遊ぶ余裕がない 男装好きで男になりたい願望があり、リア…