バ科学者のノート 2冊目

小説をただひたすらに書いていく

23 友達

翌日、いつも通り登校した遠賀川は、教室に水城と千鳥の姿を見て歩いていった
「おはよう、暁」
「おなよう」
「お、おはようございます」
千鳥はまだ小さく震えている

「……あっ」
千鳥の声に気が付き、暁は振り返った
そこには千鳥と目があった相模の姿
彼はそそくさとその場を立ち去って行った

「よかったじゃねぇか、何もされなくて」
「……怖いんです」
千鳥は言う
「もっと、もっと怖い目に合うんじゃないかって、怖くて」

「だったら、俺たちが仲間になってやるよ」
「え?」
千鳥は顔を上げる
水城はやや乱暴に遠賀川の肩を引き寄せた
「な、暁!」
「……悪くない」

「だが、千鳥。仲間になるにあたって話しておかなければならないことがある」
遠賀川はそうおいて、千鳥に「仮面」の正体を明かすのであった